創立百周年に寄せて

 

本校の経営母体の前身となる財団法人が設立されてから、六月三十日で百年を迎えます。

百年と一口で言うことは簡単ですが、百年の歩みとなるとその足跡は表しきれないものがあります。

東洋医学では健康に百歳まで寿命を全うすることが自然にかなった生き方である、といわれています。法人としての本校が、新陳代謝を経ながら健康に百歳を迎えられたことにこの上ない喜びを感じます。

多くの先人の努力の賜物です。偶々私は百年目に在職させていただくという幸運を得ましたが、法人には寿命はありません。そこに与するものの如何によって、さらに二百年に向かって継続発展することも可能です。

佳節に当たって、新型コロナウイルスの発生と世界的な蔓延に出会ってしまいました。敢えてこの事象を人類に対する警鐘とも、慢心に対する警告とも受け止めて、心新たに百一年目を迎えたいと考えています。

本来であれば記念式典や披露の宴を催すべきところかもしれませんが、本校を選択してくれた学生の真摯な学びの姿勢にきちっと向き合って、静かに百周年を祝う記念日といたします。

 

令和２年６月３０日

学校法人京都仏眼教育学園
京都仏眼鍼灸理療専門学校
理事長・校長　小林靖弘