京都仏眼鍼灸理療専門学校には「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」の国家資格取得を目指せる4つの学科があります。

東洋医学と西洋医学の 両方の知識を融合させ治療。

藤田幸久

  • 2017年選科卒業

「まるさんかくしかく」治療院院長

  • 奈良(橿原市)
  • 治療院
  • 言語聴覚士
  • 選科
  • 開業

誠実に、一人一人の患者さんと
向き合うことを大切にしています。

奈良県橿原市で鍼・灸・マッサージ「まるさんかくしかく」の院長をしています。私は、あん摩マッサージ指圧、妻は鍼灸、二人で患者さんの治療に応えています。ここでは、「まちの保健室」のような存在でありたいと考え、近隣の方々が気軽に治療院に寄っていただけるような場所を整えることを意識しています。

最初、福祉関係の仕事をしていましたが、スキルアップのために言語聴覚士の資格を取得し、言語聴覚士として、病院での勤務を経験しました。大きな病院では患者数が多く、どうしても一人一人の顔が見えにくくなり、自分らしい治療ができないと感じていたので、医療の現場で、これまでの知識と技術を活かせる新たな職業を探している時に、あん摩マッサージ指圧師の仕事と出会いました。

あん摩マッサージ指圧師は、開業権があるので、医療資格として開業でき、人にダイレクトに喜んでもらえる、理想とする仕事だと思い、40歳の頃京都仏眼に入学しました。入学前から老人ホームで働いていましたので、仕事をしながら学校へ通いました。妻と一緒に開業するため、妻も1年遅れで京都仏眼へ入学。開業場所と資金面の準備を進め、2019年7月に開業。開業後も、老人ホームでの機能訓練指導員や言語聴覚士の仕事は続けながら、治療院を運営しています。

私はこれまでもさまざまな角度から身体について学んできました。今も自分の治療院だけでなく、複数の臨床現場に立っています。治療となると整形外科的なことに囚われがちですが、更年期とホルモンバランスの関係や、自律神経に関する知識等がないと治療がでないこともありますので、幅広く患者さんの話を聞き、東洋医学と現代医学の知識を融合させて治療にあたっています。今も毎日が勉強です。仮説を立てて、実践して、結果をみる、の繰り返しです。「ここに来て良かった」と言ってもらえる治療院でいられるよう、患者さんと真剣に向き合って治療にあたっていきたいと思います。私はこの仕事で、自分のやる気のツボを押してもらっているのかもしれません。

京都仏眼の学び

言語聴覚士の資格を持っていたこともあり、生理学や解剖学の授業は得意でしたが、東洋医学は未経験でしたので、一からの学びでした。実技面では特に、2年生から始まる臨床実習は、「なんでこんなに実習があるのだろう?」と思うぐらい授業数が多くありましたが、経験を積むことができ、開業時にもとても役立ちました。

オススメの勉強法

教科書を読み進める時は、自分なりの学習法がありました。最初はすべて読まず、斜め読みをします。1回ではもちろん覚えられませんが、分からないことが出てきたらもう一度読んだり、調べたりしながら理解を深め、これを繰り返しているといつのまにか覚えていきました。
興味があることや学習方法は、人それぞれです。自分なりの学び方があると思いますので、自分の得意を伸ばす方法が良いと思います。

治療で大切にしていること

「標本同治」という言葉があります。標は、表に出ている病態のこと、本は病気の原因のこと、その両方からアプローチしていくことが大事ということです。今までの経験を活かして、病気だけでない患者さんそのものと誠実に向き合い治療をしています。ここに来て良かったと思ってもらえるよう、患者さんに寄り添うことを大切にしています。

経営のポイント

今後も目の届く範囲でやっていきたいと思っています。悩みをかかえた方が来られますが、病気を診ているのではなく、人を診ているという気持ちで、患者さんと誠実に向き合っていきたいと思っています。また、経営をしている以上、利益は大事ですが、お金をモチベーションにするのではなく、経営しているその過程を楽しむ事が大切だと思います。